セブ島留学(フィリピン留学)体験記
セブ島にあるSMEAG CAPITALに2024年10月から1ヶ月間留学しました。
フィリピン航空で成田空港からセブ島のマクタン空港へ。マクタン空港に到着すると、出口の前にさまざまな語学学校のスタッフがプラカードを掲げて日本人留学生を待っていました。直行便で5時間で行けるセブ島には常に多くの日本人が老若男女問わず英語を学びに来ています。
学校の雰囲気
コースはスピーキングに特化したSPEAKING MASTERコースを選択しました。他にもTOEICやTOEFL、IELTSのコース、オリジナルのテキストを使い4技能を鍛えるESL1やESL2があります。10月は長期休暇がないため日本人は少ないと思っていましたが、実は日本人が一番多い時期だったようです。日本人は休学中の大学生や仕事を辞めてワーキングホリデーに行くために勉強をしている20~30代が多かったです。国籍の割合は日本7割、韓国2割、その後は、台湾、中国、ロシアと続き、少数ですがモンゴル、サウジアラビア、ミャンマー、タイ、コロンビアの方もいました。留学期間が3ヶ月という人が最も多かったです。
初日のスケジュール
日曜日の夜にセブ島に着き、月曜日の朝にプレイスメントテストとオリエンテーションがありました。プレイスメントテストはコースごとに受ける試験が異なり、スピーキングマスターコースではTOEICスピーキングを受験します。
新入生はオリエンテーションの後、車で10分ほどのところにあるアヤラモールというショッピングセンターに学校のバスで行きます。そこでペソへの換金やSIMカードの購入を行います。その後は自由行動で、23時の門限までに自力で帰ってこいと言われました。私は友達3人とお菓子を買い、本屋に行き、夜ご飯を食べてタクシーで帰りました。
本屋では、私が以前使用していた日本製の名札入れがセールされているのを見つけました。日本で1000円したのですが、同じものが99ペソ(=約260円)で売られていて驚きました。
また、ナポレオン・ヒルの『The Law of Success』(邦題:成功哲学)を450ペソ(約1200円)で買いました。Amazonでは$15.99(約2400円)となっているのでドルで買うよりも安価です。
タクシーの料金も車で10分ほどの道が85ペソ(約220円)。4人で割ったので一人当たり約21ペソ(約55円)と日本では考えられないほど安いです。
授業
06:40~08:00 Morning Sparta(CNN) Ely
08:40~10:15 1:4(GROUP CLASS) Jessa
10:25~12:00 1:1(General Speaking) Ibyang
12:30~13:00 EOC(English Only Challenge)
SMEAGでは学生は誰でもEOCという制度に入ることができます(入学時のオリエンテーションで説明されます)。EOCのメンバーは日頃から英語のみを使うことを心がけ、お昼休みは集まって英語でディスカッションをします。
13:00~14:35 Special Class(Speak Up)→任意参加のため私は参加せず、学校のカフェで自習していました。
14:45~16:20 1:1 (Academic Speaking) Magz
16:30~18:05 Music Class Lee
19:00~20:35 Evening Sparta(Grammar) Grace
朝の6時40分から行われるモーニングスパルタは各人のレベルやコースによって授業が異なります。私の場合は、CNNを聞いて空欄に穴埋めをする授業でした。朝からCNNを聞くのでリスニングの練習になると共に、ニュースで使われるレベルの単語を実際の文脈の中で学ぶことができとても有意義でした。担当の先生も、朝からとても元気で、面白い方でした。
SMEAGでは1日に朝と夜のスパルタクラスに加え、一コマ90分の授業が5コマあります。
SPEAKING MASTERコースではマンツーマンのクラスが二コマと、学生4人のグループクラスが一コマ、参加自由のスペシャルクラスが二コマありました。
SPEAKING MASTERコースの授業では基本的にTOEICスピーキング対策を行いますが、グループクラスではTOEICスピーキングのトピックに基づいて自分の意見や問題への解決策を提示したり、与えられたお題について発表したり議論したりと、単なる試験対策を超えて英語で意見を言う力鍛えられる授業でした。
マンツーマンのクラスの先生方はとてもフレンドリーで、授業中は日常の出来事やお互いの普段の生活、恋バナや将来の夢、宗教、社会問題に関する話でいつも盛り上がりました。限られた1ヶ月間で、思うように英会話力が向上していないように感じて焦った時や、落ち込んだ時に励ましてくださり本当に感謝しています。
スペシャルクラスでは音楽のクラスが楽しかったです。色々な洋楽の歌詞の意味を知ったり新しいイディオムを学んだりすることができ、他文化に対する興味が刺激されました。
生活上の注意点
夜は野犬の大合唱やトッケイヤモリの鳴き声が聞こえますが、気にせずに寝ましょう。
トイレットペーパーはトイレに流せないのでトイレに設置のゴミ箱に捨ててください。
街中ではタバコと見せかけて麻薬を販売している店もあり薬物中毒者もいるなど治安は以前よりも悪いようです。「ドゥテルテ政権時代は治安が良かった」と、現地ではドゥテルテ前大統領を惜しむ声が多かったです。ただ、高価なものを身に付けない、夜一人で出歩かない、危険な場所に行かない、常に警戒して歩くようにすれば大丈夫です。
また、バイクや車の交通量が多いのと、至る所に野犬がおり、触ると狂犬病になる可能性があるため、道路を歩く時は注意を怠らないように。
部屋
部屋は1〜4人部屋が選べます。私は4人部屋で、部屋は手前と奥の二つの区分に分かれていました。
(※リノベーション前の部屋です。現在順番に部屋のリノベーションが進んでおり、リノベーション後の部屋は設備が新しくなっています)
洗濯物
校舎1階のランドリーで毎日無料で洗濯物を出すことができます。預けた洗濯物は大体二日後くらいに綺麗に畳まれて袋に包まれた状態で、部屋の前のBOXまで届けてくれます。
個別ですぐに洗いたいものがある場合は日本から少量の洗剤を持っていくと便利です。
あると便利なもの
最初の1週間で、クーラーで喉を壊す人が多いのでのど飴やマスクは必須です。うがい薬や生姜湯などもあると重宝します。事務室にはナースが待機しているので、「喉が痛いので薬をください」と言うととても強力な薬をいただけます。
水道水を飲むと腸チフスになります。校舎内にウォーターサーバーが設置してあるので、水筒を持っていきましょう。歯磨きの時や水筒を洗うときにもウォーターサーバーの水を使うことが推奨されていました。シャワーの時にも水が口に入らないように要注意です。
学食
バイキング形式です。フィリピンも日本と同様米文化なので、米に困ることはありません。また、フィリピンではチキンやポークがビーフよりも人気なので、チキンやポーク料理がほぼ毎食でました。少しオイリーですが、とてもおいしくいただきました。
フィリピンでの移動手段
移動はタクシーが便利です。タクシーの初乗り料金は40ペソ(約100円)ととても安いのですが、日本人が乗ると70ペソに増額されている場合があるので、乗った時にきちんと40ペソになっているかメーターを確認してください。もし70ペソになっていても、指摘すれば40ペソに戻してくれます。また、「Grab」というタクシーアプリを使用すれば事前に値段を決めることができるためぼったくられる心配がありません。ほとんどの学生がGrabを使用していました。Grabはウーバーイーツのように食べ物や雑貨も届けてくれる(しかも安価!)のでとても便利です。
空き時間
空き時間は校舎1階にあるコーヒーショップで勉強をしていました。そこでもコーヒーや紅茶、シェイクなどが購入できますが、学校から徒歩1分のところにある路面店Itealicious Caféでタピオカミルクティーを買うのもオススメ。タピオカ入りで一つ130ペソとお手頃です。砂糖の量とタピオカなどのトッピングが選べます。砂糖がなくても甘いので私はいつも「Non Sugar」で注文していました。ちなみにタピオカは英語で「Black Pearl」と言います。黒い真珠とは素敵な言い方ですね。
毎週木曜日の夜にあるテストの後や金曜日の夜は、近くのレストランやバーに行く学生が多いです。私は韓国人の友達のオススメで、学校から徒歩3分のところにある「Kantin Restaurant」に2回ほど行きました。シシグをはじめ、ポークやビーフ、バングースなどのフィリピン料理が食べられます。値段も高くありません。とても美味しく今でもその味が恋しいです。(水を飲みたい場合は有料のミネラルウォーターを注文してください)。
また学校の近くにはセブンイレブンや、ジョリビー(Jollibee)などのファーストフード店やミスターDIYなどの日用品雑貨店もあります。
ジョリビーは、ハンバーガーやフライドチキン、パスタなどを安価で提供しており、フィリピンではあのマックも勝てないほどの人気を誇ります。フライドチキンは人によっては「ケンタッキーよりもおいしい」という人もいるほど。ジョリビーは日本にはないので、ぜひ滞在中に食べることをオススメします。
私はランニングが好きなので、校舎内6階にあるジムのランニングマシンで毎日30分間走っていました。一日中座ってばかりだと集中力が切れるため、ランニングに加えてカフェのカウンターで立って勉強したりと工夫をしていると、1ヶ月で3キロ痩せました(笑)
※ランニングマシンの黒いローラー部分は自動では動きませんが、自分の足で前に進むと動きます。
休日
土日は授業がなく、観光やショッピングをしたりできます。飛行機でマニラまで行く人もいました。毎週土曜日に学校が企画しているアクティビティに参加することもできます。人を集めて現地のツアーに申し込みをする人も多いです。
私の場合は、1回目の休日は学校のアクティビティに参加し、「リトル京都」や「シラオガーデン」などセブの観光名所を周りました。参加料金は800ペソでした。
2周目の休日は友人16人でツアーに申し込みオスロブへ。当日は朝2時半起きととてもハードなスケジュールでしたが、念願のジンベイザメ(野生)との邂逅を果たしました!
3回目はセブ島からフェリーで2時間ほどのところにあるボホール島へ行きました。現地の教会を訪ねたり、川下りをしながらランチを食べたり、原住民の方々にお会いしたりしました。ボホール島でしか見ることができない世界最小の猿ターシャや、チョコレートヒルズも見ました。
日本にいた頃は、自分が他人にどう思われているかを気にしすぎてありのままの自分が出せないことや、自分の意見を言った後になんとなく負い目を感じたりすることもありました。ですがフィリピン人はいい意味で周りの目を気にしない人が多く、一人ひとりの意見に価値を認めてくださっていて、以前よりも自分の素で生きられるようになりました。
たくさんの人と英語でコミュニケーションをとっていく経験ができたこと自体が、一つの自信になりました。日本に帰ってきてから「いい意味で変わったね」と周りに言われることも多いです。
また、異なる国籍の友人がたくさんでき、日本に帰ってからも連絡を取り合っています。一生ものの友達ができることも語学留学の魅力だと思います。
卒業のとき、韓国の友達に似顔絵と日本語のメッセージをもらいました。